岡山大医学部（岡山市北区鹿田町）の女子学生有志が、女性医師としてのキャリア形成を考えるグループ「ＭＵＳＣＡＴ　Ｊｒ（マスカット　ジュニア）」をつくり、活動している。現場で活躍する先輩の女性医師とのディスカッションを通じ、育児と仕事の両立、進むべき診療科の選択などで将来を展望している。

　メンバーは５年の松谷歩さん(22)ら５人。医療職の女性が働きやすい環境づくりを進めている岡山大大学院の「医療人キャリアセンターＭＵＳＣＡＴ」が昨年１０月、職場環境などをテーマに開いたフォーラムに参加したのを機に、同１２月に発足した。

　これまでに先輩医師との交流会を３回開き、呼び掛けに毎回約３０人の女子学生が参加。「子育てと仕事の両立の秘訣（ひけつ）は」「女性が外科医になるのは難しいか」といった質問を先輩にぶつけ、「産休や育休が充実した病院も多い」「つらくても希望する道に進むべき」といった助言を参考にしている。

　松谷さんは「活動を通じて将来ビジョンが見え、自分の目標設定ができた。後輩たちに活動を引き継いでいきたい」と言い、片岡仁美キャリアセンター長も「職場環境の改善に努めるとともに、知識や経験、仕事の魅力を伝え、女性医師の育成に貢献したい」としている。