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ドクターヘリ格納庫完成 川崎医科大学附属病院

格納庫に収まったドクターヘリ

格納庫から牽引車にひかれ、ヘリポートに向かう

出庫から約5分後、ヘリポートに到着した

テープカットをして格納庫の完成を祝う関係者

 川崎医科大学附属病院(倉敷市松島)が運航するドクターヘリの格納庫が完成した。2001年の初フライト以降、屋外で管理。安定的な運航を確保するため格納庫の建設が懸案となっていた。

 格納庫はヘリポートの約50メートル東、総合体育館の北隣に建設した。広さ約290平方メートルの鉄骨平屋で、全長約13メートル、高さ約4メートルのドクヘリが余裕を持って収まる。内部にパイロットや整備士が常駐する待機室や、医療機器などを管理する保管庫なども設けた。21年10月11日に着工し、22年3月22日に完成した。総事業費は国の補助金を含め約1億5千万円。

 ドクヘリの運航を担うセントラルヘリコプターサービスによると、朝の点検を終えた午前8時すぎ、牽引(けんいん)車でヘリポートに運んで出動に備える。夕方、待機修了後には点検の後、格納する。チームリーダーを務める整備士の山崎学さんは「風雨に関係なく、夜間でも点検できる。整備環境が良くなり安定的な運航につながる」と話していた。

 3月26日には竣工(しゅんこう)式が格納庫の前で開かれ、関係者約40人が出席。永井敦病院長が「ドクターヘリが運航を始めて21年。念願の格納庫が完成した」、松山正春岡山県医師会長が「医療資源の少ない岡山県北部や島しょ部では地域医療が課題になっている。県民の安全安心のため、運航を続けてほしい」とあいさつした。

 川崎医科大学は01年4月、国内で初めてドクターヘリの本格運航を始めた。事故による負傷者や急病人の救急搬送、重症者を高次の医療機関に運ぶ病院間搬送などのため出動。その数は22年2月末までで8317回に上る。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年04月04日 更新)

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