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岡山で3人脳死移植 県内初の同時手術 肺は終了、経過順調

 四国地方の病院に入院していた成人男性がドナー(臓器提供者)となった脳死移植が24日、岡山大病院(岡山市北区鹿田町)と国立病院機構岡山医療センター(同田益)で行われた。同大病院では、気管支拡張症の40代女性=九州地方=に両肺が移植され、無事に終了。同センターでは、いずれも慢性糸球体腎炎を患う2人の60代男性への腎移植が同日午後から行われ、25日未明に及んだ。

 日本臓器移植ネットワークによると、脳死ドナー1人の両腎臓が1医療機関に運ばれ、2人の患者に提供された事例は千葉東病院など8件(膵すい腎同時移植含む)あるが、岡山県内では初。県内で患者3人が同時に移植を受けるのも初めて。

 同大病院では24日午前7時28分、大藤剛宏肺移植チーフを執刀医に手術を開始。同9時5分ごろ、ヘリコプターで肺が到着した。手術は午後2時54分に終わった。大藤チーフによると経過は順調で、早ければ2カ月後に退院できるという。同大病院での脳死肺移植は32例目、生体と合わせて91例目。

 同センターでは、藤原拓造腎移植外科医長らが午後3時半から手術を行った。同センターの脳死腎移植は3、4例目。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年01月25日 更新)

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