文字 
  • ホーム
  • 岡山のニュース
  • 岡山・旭川荘 療育・医療の新総合施設開設へ 14年秋目指す 外来、入院、リハビリも 在宅障害者を支援

岡山・旭川荘 療育・医療の新総合施設開設へ 14年秋目指す 外来、入院、リハビリも 在宅障害者を支援

病棟新築に向け、夏にも工事が行われる旭川児童院=岡山市北区祇園

 社会福祉法人・旭川荘(岡山市北区祇園)は「旭川荘総合療育・医療センター」を新設する。障害者専門の病棟を備え、外来から入院、リハビリまでの役割を担う総合施設で2014年秋の開設を目指す。厚生労働省や岡山県によると、同様の施設は全国でも例がないとみられる。

 重度の障害者であっても、施設内だけでなく、家庭や地域で暮らしながら必要な医療を受けられる支援体制を築く狙い。肢体不自由児施設「療育園」と重症心身障害児施設「旭川児童院」=いずれも同所=の医療機関としての機能を一本化して対応する。

 旭川荘総合療育・医療センターは、県内6病院の新生児集中治療室(NICU)を退院した重症心身障害児をはじめ、障害のある人たちの慢性的なベッド不足解消の役割も期待されている。

 計画では、療育園と児童院の一部を建て替えて病棟を新築。入院用ベッドを新たに16床設ける。在宅療養に向け、家族が患者と入院生活を送りながら家庭でのケアを学ぶ「親子入院」にも取り組む。

 外来診療は、整形外科や小児科、歯科、眼科など従来の計11科をセンターが引き継ぐほか、ニーズが高い発達障害への対応も充実させる。夜間の急患にも応じる。

 今夏から新病棟工事に着手。周産期・小児医療の充実などを盛り込んだ県の第2次地域医療再生計画にも挙げられ、12、13年度事業として6億4千万円の補助を受ける。総事業費は概算で19億6千万円。

 旭川荘の末光茂理事長は「地域で生活する重い障害のある人たちが、いつでも安心して外来や入院医療を受けられる全国のモデルケースにしたい」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年02月06日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ