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岡山大学病院質問コーナー 広報誌「move on Vol.20」から

 岡山大学病院の医師や看護師らが、治療などに関する質問に答える。同病院の広報誌「move on Vol.20」(2022年9月発行)の転載。

「体は男性なのですが、心は女性であると感じます。私は変ですか?」

 どんな人であっても実感している性別は、男性的な要素と女性的な要素が混じりあっています。そして厳密に見るとその割合には個性があります。多数の人は、体の性と一致する要素が多く反対の性の要素が少なくなっていますが、あなたの場合、その割合が逆になっているという個性を持っているのです。あなたのような方は、比較的少数者であるとはいえますが、実感する性別が一人一人違っている状態を反映しているだけであり、変ではありません。(精神科神経科)

「造血幹細胞移植とはなんですか?」

 造血幹細胞移植とはいわゆる骨髄移植のことです。1960年代から白血病などの血液のがんに対して行われる根治療法です。通常の治療の後に、大量の抗がん剤投与や全身放射線照射を行い、正常の血液細胞も白血病細胞もやっつけた後に、骨髄に豊富に存在する血液幹細胞を含む骨髄液を患者さんに投与します。正常な血液の回復とともに免疫力を回復させ、残存した白血病が根絶することで、血液がんを完治させます。血液幹細胞は、骨髄だけでなく、末梢血、臍帯血(さいたいけつ)にも存在しているため、これらを用いた移植療法を総称して「造血幹細胞移植」と呼んでいます。さまざまな合併症がありますが、患者さん、ご家族、血液幹細胞を提供されるドナーさんや医療チームの全力をあげて行う総合医療である「造血幹細胞移植」を、岡山大学病院 血液・腫瘍内科と小児科では全力を挙げて行っています。(血液・腫瘍内科)
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年01月05日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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