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慈圭病院の広報誌創刊30号 心の病、患者理解に

今秋号で創刊30号を迎えた慈圭病院の広報誌

 精神疾患を専門とする慈圭病院(岡山市南区浦安本町)の広報誌「きょうちくとう」が、今月発行の秋号で創刊30号を迎えた。開かれた病院づくりの一環で年4回発行し、心の病の特徴や予防法などを分かりやすく解説。病院は「今後も気軽に読んでもらえる広報誌を作り続け、患者や疾患への理解につなげたい」としている。

 精神疾患への偏見を解消しようと2005年7月、第1号を創刊。患者や家族が社会復帰への思いなどをつづり、“精神保健の教科書”として1966〜85年に発行した家族会報誌「あおぞら」の復刊と位置付けている。

 A4判4ページのオールカラー。30号のトップページは「認知症と共に生きる」と題し、物忘れが進む中期の症状を紹介。物を無くさないようにするため「部屋はシンプルにし、片付けをしよう」などと呼び掛けている。2ページ以降は、健康食品や障害者雇用などの話題を取り上げている。

 内容は、医師ら15人の広報委員会がうつ病やストレス障害、認知症などさまざまなテーマを検討して構成。千部作製し、1階待合室に置くほか、地元町内会や近隣小学校、看護学校などに配布。ホームページでバックナンバーも閲覧できる。

 誌名は病院のシンボルマークにも採用しているキョウチクトウにちなんで命名。夏の暑さに負けずに花を咲かせる強さをイメージしているという。村上基幸事務長は「治療やリハビリには地域の理解が欠かせず、病院と患者、地域を結ぶ通信として今後も充実させたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年09月13日 更新)

タグ: 精神疾患慈圭病院

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