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医学協定10周年 さらに連携を 岡山大とミャンマー保健省

協定締結10周年を記念した額縁を手にする森田学長(左)と、ペ・テ・キン保健大臣

 【ヤンゴン10日黒崎平雄本紙記者】岡山大とミャンマー保健省の医学交流協定締結10周年を記念した式典が10日、最大の都市・ヤンゴンの同省医学研究局で開かれた。同国の医療環境向上を目指してきた取り組みの意義を再確認し、新たな教育システムの確立など連携強化を誓った。

 岡山大は将来的に臨床医を定期的に派遣し、先進医療に詳しい専門医や看護師を養成する「アカデミー」を現地に設立したい考え。今後、施設、資金面を協議する。

 式典には岡山大から森田潔学長、槇野博史同大病院長、岡田茂名誉教授ら14人と、ミャンマー保健省幹部ら約100人が出席。ペ・テ・キン保健大臣が「共同研究や留学生の受け入れなど岡山大の幅広い貢献に感謝する」とあいさつし、森田学長に記念の額縁を手渡した。森田学長は「築いてきた信頼関係を大切に、連携をさらに深めたい」と述べた。

 軍事政権下のミャンマーは先進国の政府援助が停止した状態で医療技術の遅れは深刻だった。岡山大とは、1996年から保健省や医療機関がC型肝炎防止などの共同研究を始めたことで支援は途絶えず、2002年に交流協定を締結した。

 岡田名誉教授が理事長を務めるNPO法人「日本・ミャンマー医療人育成支援協会」と共にこれまで留学生ら約50人を受け入れたり、10年から現地に医師を派遣して先天性異常、やけどなどの約160人を治療してきた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年11月11日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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