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岡山大病院新手術室に後楽園写真 自然写真家・難波さん撮影

手術室にプリントされた後楽園のパノラマ写真を前に談笑する佐野教授(左)と難波さん

 新手術室に後楽園の四季―。岡山大病院(岡山市北区鹿田町)で5月から本格稼働する総合診療棟の新しい手術室の壁に、同市中区西川原、自然写真家・難波由城雄さん(64)が撮影した後楽園の巨大パノラマ写真がプリントされた。芝生を縫う曲水と桜、雪化粧の沢の池…。不安な患者の心を癒やし、医師には難手術に立ち向かう意欲をもたらす。

 佐野俊二・心臓血管外科教授の提案で、同科や移植に使う5室(58〜91平方メートル)に施工。難波さんの写真集「岡山後楽園の春夏秋冬」(2011年、吉備人出版刊)から選んだ作品を1部屋につき1枚ずつ、幅4・8〜3・2メートル、高さ1・8メートルの大きさで印刷した。

 手術室への写真プリントは欧米をはじめ、日本でも導入している病院はあるという。岡山大病院では、ツツジが咲く唯心山、岡山城を背景にした茶畑、朝もやの中で映える紅葉―といったカットに、患者や手術スタッフの心理面への好影響が期待されている。

 佐野教授は「手術中に集中力を保つためには、リラックスできる瞬間が必要。写真が助けになる」。難波さんは「人の命を守るために役立ててもらえるのはうれしい」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年01月04日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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