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跳べ!シーガルズ 万成病院理事長・院長 小林建太郎

 2月9、10日笠岡、3月2、3日岡山・桃太郎アリーナで岡山シーガルズの試合が開催される。私はシーガルズを応援している。

 シーガルズは1999年実業団の東芝よりクラブチームに移行、2001年より本拠地を岡山に移し、06年からチーム名を岡山シーガルズに変えた。地域に根付いたスポーツクラブをめざし、小・中学生に指導、県のトップアスリート派遣事業を精力的にこなしている。万成病院にも何回か指導に来てくれた。

 企業チームに比べれば何かと恵まれない点も多いが、地域密着でがんばっている姿勢は共感でき、森和代選手(昨年引退)のファンであったことから熱く応援している。今年も宮崎のギョーザを送ろう。

 地域を大切にすることは病院でも同じである。院長になって12年になるが、病院運営にあたり、職員の教育研修の充実と地域連携の強化は車の両輪であった。当院が精神科の病院であったこともあり、10年前までは地域との間に高い壁があった。病院は地域に迷惑をかけないことで、地域は関わりを持たないことで両者の関係は成り立っていた。

 少しでも病院の敷居を低くしたい。夏祭り、クリスマス会などのイベントで住民の方が入りやすくすることから始めた。心の病の啓発のため地域公開セミナーを開いた。今では当院の社会復帰施設が中心となった交流行事・ひまわりサロンが地域で恒例となっている。当事者も住民と顔見知りとなり、町内会の廃品回収や溝掃除などに参加しており、地元の京山中学では毎年「心の病気を学ぶ授業」が開かれている。

 「百パーセント心が健康な人はいない。百パーセント心が不健康な人もいない」、誰もが心の病にかかる可能性がある。少しずつではあるが、心の病への理解は確実に広がっている。

(2013年1月24日付山陽新聞夕刊「一日一題」)
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年01月24日 更新)

タグ: 万成病院

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