文字 

「傾聴」で原発事故避難者ケア 旭川荘派遣職員報告会

谷口さん(右)の報告に聞き入る参加者

 福島第1原発事故の影響を受け埼玉県加須市で避難生活する福島県双葉町民の心のケアに当たるため、昨年4月から今年3月まで職員を継続派遣してきた社会福祉法人旭川荘(岡山市北区祇園)は24日、旭川療育園医療センター(同所)で、活動報告会を開いた。

 旭川荘は国の要請で、社会福祉士や精神保健福祉士21人を1人ずつ2週間交代で派遣。集団移転した町民宅約120世帯を訪問し孤立防止などに当たった。

 報告会には約30人が参加し、昨年5、11月に派遣された谷口博己さん(39)が発表。「当初は震災を知らない自分に何ができるか不安だったが、他県から来た人にこそ話せることがあると、相手の言葉をありのままに受け入れる『傾聴』を心掛けた」と振り返った。

 訪問活動では「足がしびれるほど時間をかけて話を聞いてくれたと感謝されることもあった」とし「相談の受け方を他の職員に研修会で伝える必要がある」と呼び掛けた。

 報告会には、福島県郡山市出身で「東北枠」で昨年春に採用された児童指導員織田みなみさん(23)も参加、被災体験などを語った。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年03月25日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ