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岡山県のドクターヘリ出動5千件突破 本格運航から12年余

 川崎医科大付属病院(倉敷市松島)を拠点に活動する県のドクターヘリの出動件数が5千件を突破した。2001年4月に国内初の本格運航を始めて12年余り。医師と看護師を乗せて毎日のように県内や近県の空を飛び、急患の救命に貢献している。

 ドクターヘリの年間出動件数は、初年度を除き400件台で推移。12年度末までに4959件を数え、今年5月7日に5千件に到達した。16日までの件数は5008件となっている。

 同病院のドクターヘリ担当者は、全身の疾患に精通した救急専門医ら医師12人、看護師10人。県内の消防からの要請を受け、当番の医師1~2人、看護師1人がヘリに乗り込んで30分以内に現場へ急行。患者の容体を安定させる処置を行い、受け入れが可能な救急病院に搬送している。

 運航エリアは県内だが、要請があれば広島県東部や香川県などにも出動。年間の運航費約2億円は国と県が負担している。

 川崎医科大付属病院高度救命救急センターの荻野隆光副部長は「一人でも多くの患者を救うため、これからも全力を尽くしたい」と話している。

 救急病院が近くにない過疎地の患者らの救命に向けたドクターヘリ事業は1999年、先進地ドイツに倣った国家的な試行がスタートし、同病院は当初から参画していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年05月18日 更新)

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