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創立90周年記念しシンポ 倉敷中央病院

倉敷中央病院創立90周年を記念し、講演や発表が行われたシンポジウム

 倉敷中央病院(倉敷市美和)は1日、創立90周年記念のシンポジウムを院内で開いた。病院創設者の大原孫三郎(1880〜1943年)が設立した研究所、文化施設など大原ネットワークの関係者らが「社会貢献―孫三郎の思いを伝える書籍たち」をテーマに発表した。

 病院を運営する大原記念倉敷中央医療機構の大原謙一郎理事長が「孫三郎が海外に託した思い」と題して基調講演。病院創設や大原美術館構想時の時代背景を「一般市民が世界との関わり方を考えていた時期」と説明。「海外の技術を日本の画学生たちに伝えたいと、洋画家児島虎次郎と語り合っていた」と述べた。

 孫三郎が海外の進んだ情報を得るため多くの書物を集めた背景について、「物事を凝視し、根源を探ろうと深く探求した人。根源にさかのぼる一つの手段が書物だったのだろう」との見方を示した。

 そのほか大原美術館、岡山大資源植物科学研究所、法政大学大原社会問題研究所、労働科学研究所の関係者ら6人が講演。各施設が所蔵する書籍の展示もあった。ネットワーク関係者ら約100人が耳を傾けた。

 倉敷中央病院は1923年6月2日、倉紡中央病院として設立された。現在は小児科、外科など28診療科があり、病床数は1161床。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年06月01日 更新)

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