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岡山大が新出生前診断へ 中国初の実施施設に認定

 ダウン症など胎児の染色体異常を妊婦の血液で調べる新しい出生前診断で、岡山大病院(岡山市北区)が中国地方で初となる実施施設に認定された。近く診断を始める。

 日本医学会の「母体血を用いた出生前遺伝学的検査」施設認定・登録部会が6月26日付で認定し全国23番目。岡山大病院は「実施に向け、万全の体制を整えたい」としている。

 新しい出生前診断は的中率が陽性の場合に80―95%、陰性は99%と精度が高いとされる。4月1日から昭和大病院(東京)などで始まり、1カ月で約440人が受診した。

 血液だけで簡便に検査できるが、それだけに広く普及すれば「命の選別」につながるとの懸念がある。日本産科婦人科学会は実施指針で対象を高齢妊婦らに限定。適切な遺伝カウンセリングが可能な環境づくりを目指した臨床研究として実施されている。

 岡山大病院も遺伝カウンセリングの専門医資格を持った産婦人科医や小児科医が担当。ダウン症への正しい理解や、診断で陽性と出た場合も羊水検査を受けなければ確定診断とならないことなどを説明する。他の医療機関の紹介などがあり、必要性があると判断した場合に血液を採取、約2週間後に検査結果を伝えるという。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年07月05日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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