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小児移植医療に理解を 岡山でドナー家族らが講演

移植医療への理解を深めた「いのちのリレーを考える講演会」

 臓器移植普及推進月間(10月)にちなんだ「いのちのリレーを考える講演会」(県臓器バンク、県主催)が5日、岡山市内であった。県民ら約70人を前に、倉敷中央病院の新垣義夫小児科主任部長、心停止ドナー(臓器提供者)家族の来海(きまち)千寿子さんらが講演した。

 テーマは「小児移植医療」。12年前に当時24歳だった息子を交通事故で亡くし、腎臓提供に同意した来海さんは「どなたの中でもいいから生きてほしいと考えた。今も息子と一緒に生きており、支えてくれている気がする。提供して良かった」と述べた。

 新垣主任部長は子どもの死因のトップは、脳死とみられる状態になるケースがある不慮の事故と報告。「治療に全力を尽くすが、家族が臓器提供の意思を示す可能性があることを念頭に置いている」と明かし「再生医療など医療技術も日々進歩している。一方で提供の意思があった場合に虐待の有無を確認する体制整備など、移植実現に向けた環境づくりをさらに進めるべき」とした。

 同日午前には、臓器提供意思表示カードなどを配る啓発活動もJR岡山駅で行われた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年10月06日 更新)

タグ: 倉敷中央病院

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