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4人に1人風疹感染リスク 倉敷市周産医連の12年度抗体調査

 倉敷市内の医療機関や助産院などでつくる「市周産期母子医療保健連絡会」(世話人・下屋浩一郎川崎医科大教授)が、2012年度に市内5施設で出産した女性を対象に実施した調査で、約4分の1は風疹感染に高いリスクを抱えていたことが分かった。

 昨秋から今春にかけて風疹が大流行したことを受け、実態把握のため、各施設で行っている妊娠初期の抗体検査結果をまとめた。対象となったのは、10~40代の1036人。

 まとめによると、風疹に対する抗体は「もっていない」が107人、「不十分」も134人おり、合わせると全体の23・3%に感染リスクがあった。さらに「抗体が弱いため、希望すれば予防接種を行う」とされたのが242人。加えれば46・6%を占めた。

 また、出産後の記録が残っている373人では、感染リスクが高かったのは59人(15・8%)。うち産後入院中や新生児健診の際に接種していたのは6人にとどまっており、同連絡会は産科医療機関でも次の妊娠に備えて積極的な接種に努めるよう通知した。

 下屋教授は「想像以上に抗体をもっていない人が多かった。妊娠を希望する女性や夫ら周囲の人は、『自分も感染リスクを抱えているかもしれない』と危機意識を持ち、ワクチンを接種してほしい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年11月14日 更新)

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