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岡山大病院に小児放射線科 大学病院で全国初設置

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)は1日、小児患者への画像診断や放射線治療などを専門に担う「小児放射線科」を新設した。同病院によると、「子ども病院以外では珍しい診療科。大学病院では全国初」としている。

 重い病気と闘う子どもたちに最先端の医療を提供しようと、岡山大病院が2012年に設けた「小児医療センター」内に組織した。放射線科の医師11人のうち、小児放射線科長となった佐藤修平准教授が中心となり、同センターの小児科や小児外科などと協力して数人で運営する。

 CT(コンピューター断層撮影装置)、MRI(磁気共鳴画像装置)による画像診断を実施。小児がんの放射線治療では、岡山大病院は津山中央病院(津山市)と共同で16年にも、がん細胞などの患部だけをピンポイントで破壊する陽子線治療を始める計画だ。

 小児の放射線被ばくが問題になる中、累積した被ばく線量を患者ごとに管理するシステムも構築する。

 佐藤准教授は「治療後も長い人生が続く小児患者にとって、副作用の少ない陽子線治療が第1選択肢となるケースは増えてくるだろう。専門の医師を育てたい」としている。

 小児医療センターは既存の小児麻酔科などと合わせ8診療科体制になる。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年12月02日 更新)

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