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倉敷中央病院で脳死ドナー  岡山医療センター、腎臓を移植へ

 日本臓器移植ネットワークは20日、倉敷中央病院(倉敷市美和)に頭部外傷で入院していた20代女性が19日午後8時40分、臓器移植法に基づき脳死と判定されたと発表した。女性は健康保険証などに臓器提供の意思を記していた。脳死移植は法施行後249例目で、岡山県内の脳死ドナー(臓器提供者)は川崎医科大付属病院(倉敷市)、津山中央病院(津山市)に続き3人目。

 意思表示への記載は今年5月に行われ、家族は女性の意思通り、心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓(すいぞう)、小腸の提供を承諾した。脳死判定は19日午前9時10分に開始。臓器の摘出は21日午前5時45分に始まり、同9時半ごろ終了する見込み。

 倉敷中央病院の小笠原敬三院長は「患者さまの尊いご意思に感謝申し上げますとともに、崇高なご決断をいただきましたご家族の皆さまにも心から敬意を表します。臓器提供がスムーズに行われますよう病院を挙げて取り組みます」とのコメントを出した。

 片方の腎臓は国立病院機構岡山医療センター(岡山市北区田益)の50代男性に移植される。同センターでの脳死腎移植は6例目。

 心臓は東京大医学部付属病院で60代女性に、肺は東北大病院の40代女性、肝臓は神戸大医学部付属病院の40代男性、膵臓ともう片方の腎臓は広島大病院の50代女性にそれぞれ移植される。小腸は医学的理由で断念した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年12月21日 更新)

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