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4代目「済生丸」お披露目 15日から瀬戸内海で離島診療

お披露目された4代目「済生丸」を見学する関係者たち=新岡山港

 瀬戸内海の島々を巡回する国内唯一の診療船「済生丸」が新造され、4代目となる新船(全長33メートル、180トン)が10日、岡山市中区新築港の新岡山港でお披露目された。15日から笠岡諸島の北木島を皮切りに、検診や診療を始める。

 済生丸は恩賜財団済生会(東京)が1962年に就航させ、2011年度から岡山、香川、広島、愛媛の4県済生会が運航している。12年度は4県で64の離島を回り、延べ約9400人が受診。離島医療の中核を担っている。

 一時は財政難による存廃論議もあったが、住民らの強い要望を受けて約6億6千万円かけて新船を造った。外観は3代目とほぼ同じだが、エレベーターを新設して段差をなくし、通路も広くしたバリアフリー仕様。医療機器も更新し、乳がん検診を行うマンモグラフィー、デジタル式のエックス線撮影装置を新たに導入した。

 この日、現地で記念式典があり、関係者ら約100人が出席。岡山県済生会の伊原木一衛会長が「“海を渡る病院”として長年島民に親しまれ、求められている済生丸。基本理念を忘れず、一層の安全運航に努めたい」とあいさつ。式後、出席者に船内が公開された。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年01月11日 更新)

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