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がん陽子線治療センター建設へ 津山中央病院、16年完成

くわ入れする津山慈風会の浮田理事長

 津山中央病院(津山市川崎)に中四国で初めて建設される「がん陽子線治療センター」の工事の安全祈願祭が4日、院内の建設予定地であった。がん病巣に放射線をピンポイントで照射し死滅させる最先端の施設で、2016年3月のオープンを予定している。

 同病院を運営する一般財団法人・津山慈風会(同所)が約60億円を投じ、鉄筋コンクリート地上3階、地下1階延べ約3900平方メートルのセンターを建設。同会と岡山大(岡山市北区津島中)が共同運用する。

 陽子線治療は放射線治療の一種。がん細胞を透過するエックス線などとは異なって集中照射できるため、正常な細胞や臓器への影響を極力抑えられる。照射は1回数十秒で、がんの種類にもよるが、平均25日間行う。治療費は照射の回数にかかわらず一律288万円。同病院と岡山大病院に外来窓口を設け、患者は年間250~300人を想定している。

 この日の安全祈願祭には、関係者約40人が出席。同会の浮田芳典理事長がくわ入れし、藤木茂篤津山中央病院長らが玉串をささげた。藤木院長は「陽子線にとどまらず、がん治療の拠点として県北地域に貢献したい」と話した。

 現在、陽子線治療施設は全国に9カ所ある。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年04月05日 更新)

タグ: がん津山中央病院

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