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みとりの対処法助言 岡山県と岡大病院がパンフ

県や岡山大病院が家族と介護施設を対象に作ったみとりのためのパンフレット

 がん患者らのみとりに役立ててもらおうと、岡山県と岡山大病院(岡山市北区鹿田町)などは、家族と介護施設向けにそれぞれケアの注意点をまとめたパンフレットを作った。高齢化に伴い在宅や介護施設でのみとりが増えると予想される中、対処方法などをイラスト付きで分かりやすく助言している。

 県内の緩和ケア認定看護師らが、亡くなるまでの症状や対処方法を列挙。たんやだ液がたまってのどの奧で音がする時、無理に吸引すると苦痛になることや、聴力は最期まで残るので話しかけることが大切―などとアドバイスしている。

 介護施設に関しては、鎮痛剤を使っても死期を早めることはない点や、幻覚が見えたり落ち着きがなくなるせん妄が起きた時の対応策を例示。亡くなるまでの症状は多くの場合、自然な経過であり、家族にそれを伝えることもアドバイスしている。

 A4判サイズで家族向け(4ページ)は3千部、介護施設向け(16ページ)は千部作り、関係機関に配布。県緩和ケア認定看護部会ではこれを基に、県内の介護施設に出前講座に出向く予定にしている。

 岡山大病院緩和支持医療科の松岡順治科長は「延命処置などで苦痛を与えず自然な形でお別れができることを家族に知ってもらうと同時に、介護施設にはみとりに積極的に取り組んでもらえるようにしたい」と話している。
 
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年06月08日 更新)

タグ: がん介護岡山大学病院

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