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旭川荘職員らのバンド結成25年 県内福祉施設訪ね演奏

福祉施設の慰問に備えて練習する「TAKE5ve」のメンバー

 社会福祉法人・旭川荘(岡山市北区祇園)の職員やOBでつくる音楽バンド「TAKE5ve(テイクファイブ)」が、岡山県内の福祉施設を慰問して演奏する活動を長年続けている。結成から25年の歳月を重ねて曲のレパートリーも充実させており、メンバーは「1人でも多くの人を笑顔にしたい」と意欲を燃やしている。

 現在のメンバーは、ボーカル堀野宏樹さん(54)=岡山市、ドラム田中正幸さん(67)=赤磐市、ベースギター武本義夫さん(66)=岡山市=の男性3人と、キーボード高城美恵子さん(49)=同、ボーカル松嶋理恵さん(32)=同=の女性2人。

 1989年、肢体不自由児施設・旭川療育園(同市北区祇園)の音楽クラブで子どもたちを指導していた堀野、田中、武本さんが核になり「自分たちも演奏しよう」と結成。集まった5人で最初に演奏したのがジャズの名曲「Take Five」だったことからバンド名に取り入れた。

 福祉施設の慰問を始めたのは91年。年齢制限の18歳になったため旭川療育園を離れ、他の施設にいる人たちに「会いに行こう」と思い立ち、スタートさせた。毎年2、3カ所の施設で演奏しており、訪問回数は50回以上になった。

 一部メンバーが入れ替わりながら活動を続けており、結成時10曲ほどだったレパートリーは「ダイアナ」「ルイジアナママ」「花の首飾り」といった1950、60年代を中心にした日米のヒット曲など約30曲に。仕事が終わった後に月2回、旭川荘内の建物で約2時間練習している。

 慰問を受けた障害者支援施設・かわかみ療護園(高梁市川上町上大竹)に入所する男性(51)は「懐かしい曲に心が癒やされる」。堀野さんは「今後も音楽を届けていきたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年10月08日 更新)

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