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エボラ熱感染防止へ合同研修 岡山、保健所職員対象に

防護具の着脱訓練に取り組む保健所職員ら

 西アフリカを中心に感染の拡大が深刻化するエボラ出血熱に備え、岡山県、岡山、倉敷市は11日、感染の疑いのある患者の確認から搬送までを担う保健所職員を対象にした合同研修会を岡山市で初めて開催。疾患への理解を深めるとともに、感染を防ぐ防護具の着脱訓練を行った。

 県内の11保健所・支所から約50人が参加。県健康推進課の兼信定夫課長が「岡山で感染者が見つかる可能性は否定できない。万が一に備え、万全の態勢を」と呼び掛け、県内唯一のエボラ熱の指定医療機関・岡山大病院の草野展周感染症内科教授が、2~21日とされる潜伏期間や38度以上の発熱と嘔吐(おうと)、吐血といった特有の症状を説明した。

 防護具の着脱訓練で参加者は、岡山大病院の渡邉都貴子・感染管理担当看護師長ら15人の指導の下、防水性のボディースーツやゴーグルを装着。「一つ一つの防護具を脱ぐたびに手指の消毒を」「ボディースーツは内側が表になるように小さく丸めながら廃棄して」などと助言を受けた。

 備中保健所井笠支所の保健師の女性(25)は「鳥インフルエンザ対策の防護具とは着用時の手順が多少違った。学んだことを職場に持ち帰り、共有したい」と話した。

 県などによると、県内のエボラ熱対策では、広島検疫所岡山空港出張所が過去21日以内にギニア、リベリア、シエラレオネへの滞在歴がある人に健康状態を1日2回申告させる水際対策に8月から着手。感染の疑いがある場合、連絡を受けた保健所が岡山大病院へ搬送する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年11月12日 更新)

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