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エボラ熱患者搬送手順を確認 岡山県や岡山大病院など合同訓練

エボラ出血熱の疑いがある男性を隔離搬送機で院内に運ぶ岡山大病院職員

 西アフリカを中心に猛威を振るうエボラ出血熱の患者が岡山県内で発生した場合に備え、県などは24日、患者を自宅から県内唯一の指定医療機関・岡山大病院(岡山市北区鹿田町)まで搬送する訓練を初めて実施し、手順を確認した。

 過去21日以内にリベリア滞在歴があり、岡山空港で入国した県内の40代男性が自宅で発熱―との想定で総勢約60人が参加した。

 男性から発熱したとの連絡を受けた広島検疫所岡山空港出張所が県の保健所へ通報。二次感染を防ぐため防護具を着用した保健所職員が男性宅を訪れ、症状を確認してエボラ熱の疑いがあると判断、岡山大病院に救急車派遣を要請した。同病院職員が救急車に男性を乗せ、到着すると、車いす型の隔離搬送機に移して院内まで運んだ。

 訓練後、県健康推進課の兼信定夫課長は「各機関との連絡や防護具着用はスムーズだった。県内で患者が出る可能性は低いが、万が一に備えておくことが重要だ」と講評した。

 県の訓練に合わせ岡山、倉敷市は、検疫所からの連絡で保健所職員が患者宅を訪れ、救急車派遣を要請するまでの訓練をそれぞれ行った。

 エボラ熱対策として、広島検疫所岡山空港出張所は過去21日以内にギニア、リベリア、シエラレオネでの滞在歴がある人に、健康状態を1日2回申告させている。また県などは11月、保健所職員を対象に防護具着脱訓練を実施した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年12月25日 更新)

タグ: 健康岡山大学病院

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