文字 

腎がん手術のラオス人女児退院 岡山医療センター

看護師らに見送られ退院するナムソムちゃん親子=15日午後1時4分、岡山医療センター

 小児腎臓がんを患い、国立病院機構岡山医療センター(岡山市北区田益)で治療を受けていたラオス人女児ナムソム・ヴォンヴィライちゃん(1)が順調に回復し15日、退院した。

 院内で会見した母親のヨットさん(29)は「全ての人に感謝したい。非常にうれしい」と述べた。ヨットさんに抱かれたナムソムちゃんは「ありがとう」「かわいい」など片言の日本語を話したり、笑顔で手を振り元気な様子を見せた。

 主治医の中原康雄小児外科医長は「当初は低栄養状態で、感染症に注意しながらの治療だった。今は体重も増え、歩けるようになりひと安心」と報告。青山興司名誉院長は「きょうだいと一緒にすくすく育ってほしい」と話した。

 ナムソムちゃんは国際医療団体ジャパンハート(東京)の橋渡しで来日。昨年8月7日に腎臓の腫瘍(直径15センチ、約1・2キロ)を摘出する手術を受け、転移や再発を防ぐため放射線と抗がん剤治療を行った。最後の抗がん剤治療が12月下旬に終わり、1月上旬の検査結果は良好だった。

 親子はこの日、東京へ移動。17日に出国し、18日には自宅に戻る予定。今後もジャパンハートがラオスでの定期検査など継続的に支援するという。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年01月16日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ