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結核の診断遅れ防ごう 岡山県が医療者向け研修

結核に関する診断の遅れなどを防ぐ方策が報告された県の研修会

 結核の専門医不足に伴う診断の遅れなどを防ごうと、岡山県は12日、結核診療連携拠点病院の南岡山医療センター、県健康づくり財団付属病院とともに岡山市内で医療関係者向けの研修会を開いた。

 県内の10万人当たりの結核患者数は1987年の42・5人から2013年は12・0人に減少。一方、一般の医師が診療する機会が減った影響で初診から診断まで1カ月以上かかったケースが26・3%に上るほか、退院後の服薬が徹底されず薬に耐性ができて治療困難になることが懸念されている。

 研修会は約250人が参加。倉敷中央病院の薬剤師佐藤可奈さんは、外来患者の薬の飲み忘れなどを防ぐために作った薬剤師向けの指導チェックリストなどを紹介した。南岡山医療センター呼吸器・アレルギー内科の河田典子医長は、13年10月に同センターと県健康づくり財団付属病院内に設けた医療機関向け相談窓口に2月末までに計194件の相談が寄せられたことを紹介し、「専門医に相談できることが安心感につながる」とした。

 結核予防会結核研究所(東京)の加藤誠也副所長による最新の治療報告もあった。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年03月13日 更新)

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