文字 

がん治療と出産で最新医療提供 岡山赤十字病院南館、5月利用開始

明るい環境で抗がん剤治療を受けられる化学療法センター

ベッドを分娩台として使え、陣痛から分娩、回復まで同じ部屋で過ごせるLDR

5月から利用が始まる岡山赤十字病院の南館

 岡山赤十字病院(岡山市北区青江)が本館南側に整備していた南館が完成し、5月1日から利用が始まる。明るい環境で抗がん剤治療などを受けられる化学療法センターを本館から移転・増床したほか、ハイリスク分娩などに対応できる周産期母子医療センターを新設。がん治療と出産で最新医療を提供する。

 南館は、本館南側にあった住宅展示場跡地約1万5千平方メートルに建設。免震構造を採用し、鉄骨7階延べ約1万3200平方メートル。1階には、非常用電源や医療用ガスのコンセントを設置し、災害時には200人を収容できる研修室(約330平方メートル)や化学療法センター、放射線治療室が入る。

 化学療法センターにはリクライニングチェアなど15床を用意。従来より7床増やし、抗がん剤治療が必要なより多くの人に対応する。今秋から稼働予定の放射線治療室には、最新鋭の放射線治療装置(リニアック)を整備した。

 3階の周産期母子医療センターには、ベッドを分娩台として使い、妊婦が陣痛から分娩、回復まで同室で過ごせるLDRと呼ばれる部屋を新設。母体・胎児集中治療室(MFICU)、新生児特定集中治療室(NICU)も設置し、産科、小児科の医師が連携して、帝王切開などが必要なリスクの高い分娩に対応する。

 一般病棟は4~7階で、本館にあった500床のうち、内科系の210床を移転。室内の壁や床は木目調の明るい雰囲気とした。忠田正樹院長は「今後も本館の空いた病室の整備を進め、現在2割の個室率を4割超へ引き上げて、療養環境をさらに向上させたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年04月28日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ