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がん陽子線治療解説 津山中央病院が市民公開講座

がん陽子線治療の特長などを説明した市民公開講座

 市民公開講座「切らずに治すがん陽子線治療」(津山中央病院、岡山大病院主催)が28日、津山市山下の津山文化センターであり、市民約1200人が最先端医療の特長などを学んだ。

 陽子線治療は放射線治療の一種。がん病巣に放射線をピンポイントで照射できるため、正常な細胞や臓器へのダメージを極力抑えられる。津山中央病院を運営する一般財団法人・津山慈風会(川崎)が来年3月のオープンを目指し、院内の敷地に中四国初の「がん陽子線治療センター」を建設している。

 国内で陽子線治療の先駆けとして知られる兵庫県立粒子線医療センターの不破信和病院長は、症例写真を示しながら治療実績を紹介。小児がんへの有効性にも触れ「エックス線は肺や肝臓にも当たり発がんの可能性もあるが、陽子線だと大幅にリスクを軽減できる」とした。

 津山中央病院の藤木茂篤病院長は、県内外からがん患者や専門医が集まり、県北の医療レベル向上と地域活性化につながると強調。共同運用する岡山大病院の金澤右副院長は、学内に陽子線治療学講座を開設し研究活動にも力を入れると説明。「有用な人材を派遣できるよう応援したい」と話した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年03月01日 更新)

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