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がん陽子線治療センターを開設 津山中央病院、現地で記念式典

テープカットし開設を祝う関係者=津山市川崎

 津山中央病院(津山市川崎)が院内に整備した中四国地方初となる「がん陽子線治療センター」の開設記念式典が20日、現地で行われた。放射線を当てて病巣だけを集中的に破壊できる施設で、国内11カ所目となる最先端のがん治療拠点として期待される。

 陽子線治療は放射線治療の一種で、水素の原子核を加速し、病巣の大きさや深さに合わせて自由に照射できるのが特長。正常な細胞への影響が抑えられ、手術のような臓器摘出がないため、日常生活を続けながら治療することもできる。治療費は照射回数にかかわらず約300万円。小児がんについては4月から保険適用となる。

 同センターは鉄筋コンクリート地上3階、地下1階延べ約3900平方メートルで、総工費約60億円。共同で運用する岡山大病院(岡山市北区鹿田町)と共に、1月から治療受け付けを始めており、現在16人が予約している。治療は厚生労働省が認可する4月中旬以降に開始する見通し。

 式には両病院の関係者ら約150人が出席し、津山中央病院を運営する一般財団法人津山慈風会の浮田芳典理事長、岡山大の森田潔学長らがテープカットして開設を祝った。浮田理事長は「県内のみならず海外からの患者受け入れも進め、医療を中心とした県北の活性化に役立てたい」と話した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年03月20日 更新)

タグ: がん津山中央病院

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