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渡航医学を議論 倉敷で学術集会 ジカ熱への危機意識共有も

ジカ熱の感染について話す勝田教授

 「グローバル時代の渡航医学~安心と安全のために」をテーマにした日本渡航医学会の学術集会(大会長・中野貴司川崎医科大学教授)が23日から2日間の日程で、倉敷市で始まった。初日はリオデジャネイロ五輪を控えたブラジルなど中南米で流行する「ジカ熱」を取り上げた講演などを通じ、議論を深めた。

 関西福祉大の勝田吉彰教授は「ジカウイルス感染症を含めたリスクコミュニケーション」と題して発表。蚊による媒介を防ぐため「水たまりをなくしたり、蚊に刺されない対策を取ったりと、手間をかければリスクは減る」と指摘した。

 危機意識を共有するリスクコミュニケーションの好例として、2009年の新型インフルエンザ流行時に世界保健機関(WHO)で同じ人物が一貫して対応したことを紹介し「統一したメッセージを一つの機関から決まった人物が出すことが大切」と説明した。

 24日は渡航前のワクチン接種や帰国後診療といった「トラベルクリニック」に関するシンポジウムなどがある。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年07月23日 更新)

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