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岡山済生会病院・赤在氏を表彰 松岡良明賞 大腸がん治療に功績

松田理事長から表彰状を受け取る赤在氏(中央)

 がん征圧月間(9月)に合わせ、がん撲滅に功績のあった個人、団体をたたえる第21回「松岡良明賞」の贈呈式が9日、岡山市北区柳町の山陽新聞社であり、岡山済生会総合病院(同国体町)統括部長・消化器外科部長の赤在(あかざい)義浩氏(60)=岡山市北区=に表彰状などが贈られた。

 赤在氏は、大腸がん手術のエキスパート。これまでに約2千例を執刀し、難易度の高い直腸がんを多く手掛けてきた。患者の生活の質を維持するため、骨盤内の自律神経を傷つけないように残し、各臓器の働きを低下させない手術手法を確立した。

 切除範囲を最小限にするため、過去の症例を検証し、局所再発やリンパ節転移につながる危険因子を解析。全国の治療施設でつくる研究会による治療ガイドラインの作成にも携わった。

 山陽新聞社会事業団の松田正己理事長から表彰状と賞金100万円を受け取った赤在氏は「受賞を糧に、外科医としてこつこつと研さんを積みながら、中高生ら若い世代へのがん予防教育にも寄与したい」と話した。

 賞は山陽新聞社の元社長、故松岡良明氏の遺族から寄託された基金をもとに創設。佐々木勝美相談役が1千万円を寄託し、増額された。受賞者・団体は岡山県健康づくり財団が選考し、同事業団が決定している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年09月09日 更新)

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