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津山で「生前意思」のフォーラム 市民ら「自分らしい最後」考える

終末期医療に関する「リビングウィル」についての在り方を学んだ市民フォーラム

 「在宅医療・介護を考える市民フォーラム」(津山市、市在宅医療・介護連携推進協議会主催)が28日、山北の市総合福祉会館で開かれた。終末期医療に関する「リビングウィル(生前意思)」をテーマにした講演とパネルディスカッションで、市民ら約300人が自分らしい最期の迎え方について考えた。

 市医師会の薄元亮二会長が、リビングウィルについて「人生の最終段階で選択する医療とケアをあらかじめ示しておくこと」と定義を紹介し、がんや多臓器不全で回復が見込めなかったり、突然意識がなくなったりする場合に備えて作成すべきと説明。積極的安楽死や効果が見込まれる医療を施さないことではない▽医療従事者による適切な情報提供と説明の下に行う▽本人が決定する―などと注意点を述べた。

 医療、介護分野の4人が登壇したパネルディスカッションでは、津山中央病院(同市川崎)の森本直樹・救命救急センター長が「家族のほか、慢性疾患の方は時間もあるのでケアマネジャーや往診医ともよく相談する。延命治療についても勉強が必要」と指摘。在宅でのみとり介護に携わっている居宅介護支援事業所蘭花(同河辺)の立石千景・主任介護支援専門員は「医療・介護従事者も本人や家族の思いを尊重し、みんなが一体となって前を向いて支えていくことが重要になる」と説いた。

 看護師を目指している津山東高専攻科2年女子(20)は「リビングウィルがあれば患者本人も安心でき、QOL(生活の質)向上につながる。在宅医療分野で大切になってくるので、しっかり理解を深めたい」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年01月29日 更新)

タグ: 津山中央病院

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