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岡山大病院・桑田中院内学級が文集 「生きる力」切々と 闘病生活、将来の夢… 生徒ら明るくつづる

桑田中院内学級の生徒が作った文集「生きる力」

病気やけがで長期入院する生徒たちが学ぶ桑田中院内学級=岡山大病院

 岡山大病院(岡山市鹿田町)内にある、桑田中学校(同市東島田町)の院内学級で学ぶ生徒による文集「生きる力」が、出来上がった。学級での毎日や闘病生活、将来の夢などを切なく、そして明るくつづっている。

 院内学級とは長期入院する子どもたちが、病院にいながら授業を受けられる教室。岡山県内では岡山、倉敷、津山市の七つの病院に設置されている。

 桑田中の院内学級には昨年度一~三年生十人が通った。白血病や小児がん、心臓病といった重い病を患い、二、三カ月から一年以上入院する生徒も。文集は毎年年度末に作り、今回で四号目。今回は生徒十人と授業を手伝うボランティア、担任の松本圭子教諭が文章を寄せた。

 「『白血病の可能性があります』。このことを言われた瞬間、僕は頭の中が真っ白になり泣いた」。二年生男子は病気の恐怖と戦いながらも、「早く退院したいし、家に帰って母さん、父さん、姉ちゃん、犬たちに会いたい」と書き、懸命に治療する姿が浮かぶ。

 三年生男子は「病気になったのは、僕の人生の一番の誤算でしたが、でもそのおかげで将来のことを真剣に考えることができました」。現在は退院した一年生男子は「学校に行くこと、友だちに会うことがすごく楽しい。今ここに生きていることを幸せに感じられる」と、病気を前向きにとらえ、生きる喜びを表現している。

 「点滴台を押しマスクを付けていても、学級に来る生徒たちはどこにでもいる中学生」と松本教諭。「病気を告知されたときの驚き、治療の苦しみ、そして退院の喜びなど素直な気持ちをつづった文集が、多くの人の『生きる力』になってほしい」と話す。

 B5判、二十ページ。希望者は百四十円分の切手を同封して桑田中(〒700―0983 岡山市東島田町二ノ三ノ三五)の松本圭子教諭へ。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年04月13日 更新)

タグ: 健康子供岡山大学病院

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