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岸本卓巳氏の松岡良明賞たたえる 岡山で祝う会、中皮腫研究に尽力

松岡良明賞を受賞し、祝福を受ける岸本氏

 がん撲滅に尽力した功績をたたえる山陽新聞社会事業団の第22回「松岡良明賞」を受賞した岡山労災病院(岡山市南区築港緑町)副院長の岸本卓巳氏(65)を祝う会が27日夜、岡山市のホテルで開かれた。

 医療関係者ら約70人が出席。発起人代表の三好新一郎同病院長があいさつした後、同事業団理事長の松田正己山陽新聞社社長が「長年にわたる中皮腫治療・研究は経済効率優先社会への警鐘でもある。患者救済、地域医療発展のため、今後も第一線で活躍いただきたい」と祝辞を贈った。

 岸本氏はアスベスト(石綿)の吸入で起こる悪性がんの一種、中皮腫など石綿関連疾患のエキスパート。研究、診察だけでなく、患者の労災認定や労災対象外となった人の救済にも尽くす。謝辞で岸本氏は「中皮腫の実像を把握できたのは、多くの皆さんの支えがあってこそ」と述べた。

 賞は山陽新聞社の元社長、故松岡良明氏の遺族から寄託された基金をもとに創設。佐々木勝美相談役の寄託で増額された。がん征圧月間の9月に表彰している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年10月28日 更新)

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