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病気の子への支援考える冊子作製 NPOポケサポ、院内教諭ら取材

インタビュー誌「未来への希望」を手にするポケサポの三好代表

 岡山県内の病院に長期入院、自宅療養する子どもたちの学習支援に取り組むNPO法人ポケットサポート(ポケサポ、岡山市北区奥田本町)は、院内学級の教諭、大学生ボランティアとして教えている元病弱児ら、共に活動する関係者へのインタビュー誌「未来への希望」を作製した。25日に開く「病気の子どもたちの未来を考えるシンポジウム」の参加者に無料配布する。

 B5判、14ページの冊子に6人が登場する。ポケサポの三好祐也代表(33)が岡山大病院や川崎医科大付属病院の院内学級の担任教諭、岡山大病院小児科で約40年間、子どもたちを治療した小田慈名誉教授らを訪ねてインタビューした。

 生後1カ月で心臓手術を受け、長期入院を経験した大原一真さんは現在、川崎医療福祉大4年生になり、講師としてポケサポの学習支援に参加している。インタビューには「『病気があるから今がある』と前向きに意識した」と答え、院内学級で学んだことで「病院で働きたい」という夢ができた―と打ち明けている。

 三好代表は「冊子を通じて病気の子どもたちが置かれた環境を理解し、一緒に支援を考えてもらいたい」と話している。

 シンポジウムは25日午後1時から、岡山大Jホール(岡山市北区鹿田町)で開く。文部科学省の特別支援教育調査官として、病弱児の実態を全国調査した丹羽登・関西学院大教授が基調講演し、三好代表や小田名誉教授を交えた6人で子どもたちや家族の支援を語り合う。参加無料。

 冊子はタケダ・ウェルビーイング・プログラムの助成を受けて約4千部作製し、医療・教育機関などにも配布する。残部やシンポジウムの申し込みはポケサポ事務局(090―7590―0571)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年02月21日 更新)

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