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岡山大で14例目の脳死肺移植 初の10代患者 「経過良好」

 東京都内の病院で脳死と判定された男性からの国内74例目の脳死臓器移植手術が、30日夜から翌日未明にかけ各地で行われ、岡山大病院(岡山市鹿田町)では両肺が関東地方の10代女性に移植された。同病院での脳死肺移植は14例目で、10代の患者は初。

 呼吸器外科を中心とする医療チームが、30日午後7時ごろから翌日午前3時ごろまで手術を行った。

 患者は、幼少時に肺の動脈から静脈へ直接血液が流れ込む多発性動静脈瘻(ろう)と診断された。血液が肺の毛細血管を経由しないため酸素を十分取り込めずに呼吸不全などを引き起こす。24時間酸素吸入が必要で、2004年6月に日本臓器移植ネットワークに移植希望の登録をしていた。

 手術後会見した医療チームは「麻酔導入に心配もあったが、順調に進んだ。出血も問題なく、経過は良好」と説明した。

 臓器を提供した男性は29日、国立病院機構東京医療センター(東京都目黒区)で臓器移植法に基づく脳死と判定され、肺以外に心臓、肝臓、腎臓、膵(すい)臓が提供された。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年09月01日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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