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闘病中の子に笑いプレゼント  クリニクラウン、岡山大病院定期訪問

岡山大病院小児科病棟で子どもたちを前にパフォーマンスを披露するクリニクラウン

 入院中の子どもたちに笑いや遊びをプレゼントするクリニクラウン(臨床道化師)が、岡山大病院(岡山市鹿田町)を定期訪問している。NPO法人・日本クリニクラウン協会(大阪市)の協力で、普段は静かな病棟も楽しい空間に早変わり。子どもたちだけでなく、保護者や病院スタッフも心待ちにしている。

 軽快ながら、音量を抑えたハーモニカのリズムに乗せ、2人のクリニクラウンがコミカルな動きで小児科病棟を回る。子どもたちとすれ違えば、そこが“ステージ”。病室や廊下を問わず皿回しやマジックなどを披露し、一緒に楽しむ。

 白血病で入院する男児(9つ)は「初めて見たけど、とても面白かった」と大喜び。母親も「おとなしく過ごす毎日だが、久しぶりにはしゃぐ姿を見られてうれしい」と言う。

 定期訪問は6月に開始。2人1組を基本に、1回約2時間パフォーマンスを見せる。3回目となった9月下旬に、同協会の柴田俊久さんと訪れた塚原成幸事務局長は「長く入院している子どもたちが、少しでも前向きに闘病してくれるようになれば」と話す。

 同病院への訪問は、オランダで普及するクリニクラウンを知った小田慈岡山大大学院教授(同病院小児科)や学生らが2006年、関西地区の病院を中心に活動している同協会に働き掛けたことがきっかけ。07年のデモンストレーションなどを経て定期訪問の話が進んだ。今月からは月1回となる予定。

 小田教授は「遊ぶ、学ぶという子どもたちの権利を大切にするために始めており、今後も力を貸してもらいたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年10月20日 更新)

タグ: 子供岡山大学病院

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