文字 

高齢者死亡リスク 1日緑茶7杯以上で半減? 岡山大大学院・鈴木さんら調査

 緑茶を1日7杯以上飲む高齢者は、ほとんど飲まない人に比べて死亡リスクが半分近く低くなるとの調査結果を、岡山大大学院の鈴木越治さん(28)=疫学・衛生学分野=らがまとめた。5日から福岡市で開かれる日本公衆衛生学会で発表する。

 調査は、お茶の産地・静岡県に住む男女(65―84歳)9339人を対象に実施した。1999年12月に1日の平均緑茶摂取量を尋ね、2006年3月まで健康状態を追跡調査。786人が病気などで死亡した。

 緑茶をほとんど飲まない高齢者と比べた死亡リスクは、1日1―3杯飲む場合が0・75倍、同4―6杯飲む場合は0・59倍。同7杯以上飲むケースでは0・45倍と半分以下にとどまった。

 鈴木さんによると、緑茶に含まれるカテキンが抗がん作用を持つとの説もあるが、詳しいメカニズムは解明されていない。

 同大大学院の土居弘幸教授(疫学・衛生学)は「緑茶の摂取が健康に良い影響を与えている可能性が示唆された。今後、大腸がんなどの病気にどのような効果を持つのかを明らかにしたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年11月05日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ