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モンゴル医師ら石綿疾患診断学ぶ 広島で研修会、NPOが支援活動

CT画像を見ながら診断のポイントを学ぶモンゴルの医師ら

 モンゴルの医師らにアスベスト(石綿)による呼吸器疾患の診断技術を伝える研修会が23日、広島市内で始まった。同市のNPO法人が進めている同国への医療支援活動の一環。27日まで5日間、広島、岡山市の医療機関で放射線画像を使った診断法などを指導する。

 同国では現在も建築資材として石綿が広く使われ、中皮腫やじん肺などの発症リスクが高いとされる。医療支援は、国際貢献に力を入れる広島市のNPO法人「総合遠隔医療支援機構」が国際協力機構(JICA)の事業採択を受けて3年計画で行っている。

 研修会には現地の医師や放射線技師ら19人を招き、初日は医療画像の遠隔診断を手掛けるエムネス(広島市南区)や広島大病院(同)で実施。エムネスでは同社の放射線診断専門医が講師を務め、コンピューター断層撮影装置(CT)の画像を見せながら、影の形から病状を判断するポイントなどを説明した。

 首都ウランバートルの国立病院に勤務する男性(34)は「モンゴルの医師はCT画像の診断経験が少なく、大変参考になる」と話した。

 一行は24日まで広島市内で研修。25、26日に石綿関連疾患の専門的な治療・研究を行う岡山労災病院(岡山市南区築港緑町)で病理診断などの指導を受けた後、28日に帰国する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年10月23日 更新)

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