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患者情報を共有「地域連携パスシート」作成 岡山県内の医療福祉職組織 入院から在宅スムーズに

プライマリ・ケア地域連携パスシート(岡山方式)

 岡山県内の医療、福祉職で構成する「日本プライマリ・ケア学会岡山支部会」(福岡英明会長)が、入院から在宅ケアへ患者がスムーズに移行できるようにする「プライマリ・ケア地域連携パスシート(岡山方式)」を作成した。患者の状態や希望を用紙にまとめて関係機関が情報共有、ニーズに細かく対応する。

 連携パスシートは脳梗塞(こうそく)など疾患別で医療機関が使うものがあるが、「あらゆる病気や障害を対象にして医療、福祉職が幅広く活用できるものはない」(同会)という。

 シートは2枚で、病名や治療内容など医療情報だけでなく生活上のニーズに重点を置いた記述が特徴。家族構成など基本項目に加え、これまでの生活や趣味、介助を受けながらでも外出したいといった活動目標、家庭での役割も含めた社会参加の状況も記す。

 主治医や訪問看護師、ケアマネジャー、ホームヘルパーなどが自由に意見を書く欄も設けている。

 昨年9月から医師、看護師、福祉関係者らが計3回のワークショップを開いて内容を検討。今春から会員が試行的に活用して100~200例を集め課題を検証、来年春からの本格的な普及を目指す。

 同支部会研修委員長の宮原伸二医師は「医療職は生活状況が分からず、福祉職は医療知識が不足しがち。このシートで、患者が望む生活をかなえるための密な連携体制を地域の中につくっていきたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2010年03月28日 更新)

タグ: 健康介護福祉

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