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第2回 岡山済生会総合病院 肺がん 安井光太郎放射線科主任医長 片岡正文外科医長 川井治之内科医長 ラジオ波凝固の先駆け

安井主任医長

片岡医長

川井医長

 新規の原発性肺がん患者は年間約百人。うち手術が五十人前後。手術できない進行がんは、内科で抗がん剤投与の化学療法をする。これが約四十人。小さいがんはラジオ波凝固療法を行う。

 肺がん手術の80%は入院日数の少ない 胸腔 ( きょうくう ) 鏡手術。進行し切除範囲が広がると開胸手術になる。がん病巣のある肺葉切除とリンパ節郭清が基本。五年生存率はステージ1が69%、2は75%、3が28・6%。片岡医長は「全国平均とほぼ同等」と言う。肺がん手術二百例以上の実績を持つ。

 がんが進行していると手術プラス化学療法。3になると放射線療法が加わる。化学療法の経験十五年でがん薬物療法専門医の川井医長は「一九九〇年代に登場した新しい抗がん剤はパワーがあり治療成績が向上。吐き気、白血球減少などの副作用を抑える薬ができ、化学療法を受ける患者さんの苦痛は軽減された」と話す。

 三センチ以下のがんを六〇―一〇〇度のラジオ波の熱で凝固壊死させるエキスパートが安井主任医長。この四年間で約七十人を治療した。「治療の部位が再発しない局所制御率は82%。メスを使わず、直径二ミリの針ががん病巣を撲滅させる」と言う。この治療法のパイオニアで、全国から紹介患者が来ている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年01月29日 更新)

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