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第6回 岡山大病院 森田潔病院長 医療水準の向上が使命

森田潔病院長

 岡山大病院は、明治初期の岡山藩医学館大病院を源流とする。現在は39の診療科を持ち、大学付属という性格から研究に裏打ちされた先端的な医療を行っている。中でも肺移植の治療成績は世界平均を大きく上回り、重い心臓病の子どもたちに対する手術件数は全国トップクラス。未来型医療と位置づけられる遺伝子治療の実用化への取り組みも、着々と進む。


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森田潔病院長

 医療先進県とされる岡山県にあって、先端医療を手掛ける岡山大病院は患者救命の最後の 砦 ( とりで ) と言えます。それだけに、高い医療水準の維持・向上は私たちの使命です。県外各地にも関係が深い病院を多く持つことから中四国の雄であることはもちろん、日本の雄としての存在でありたいと思います。

 そう名乗るだけの力を、岡山大病院は十分備えています。肺や肝臓の移植手術では実績を十分に積み、小児心臓手術のレベルは世界トップクラス。遺伝子治療も実用化に向けた準備を着実に進めています。内視鏡を使ったがん治療に取り組む「光学診療部」や、体内のホルモンが関係する病気の治療に取り組む「内分泌センター」も、その責任を十分果たしています。

 患者にとって快適な環境を整えることにも、心を配っています。老朽化した現在の西病棟に代わる「入院棟」が今月下旬、全面完成します。入院生活の中にも日常性を織り込んでほしいとの思いから、世界規模で展開する有名コーヒーショップに病院内で営業してもらっています。

 日本の医療をリードする―。岡山大病院はこの目標実現に向けて、今後も努力します。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年03月04日 更新)

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