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第11回 松田病院 がん手術 上川康明顧問 経験と手技でこなす

上川康明顧問

 一九九六年、岡山大第一外科准教授から広島県三原市の三原赤十字病院へ赴任、副院長、院長を務め、昨年、松田病院顧問に。「外科の臨床医を続けたくて松田病院の常勤医になった」と話す。飾らない人柄。学生時代は空手の達人で国際試合にも出場した。六十二歳の今でも週三日は十キロのランニングをし、体力維持に努める。

 三十五歳から十五年間、岡山大病院でがん臨床医として明け暮れた。自分で執刀したのは胃六百例、直腸二百五十例、結腸百五十例、肺百二十例。

 中でも食道がん手術で知られる。治療実績は四百五十例を数え、五年生存率55%。この手術につき物の重い術後合併症の発生率が少なく、死亡例はゼロに近い。10―20%起こる縫合不全も数%以下。「あえて私が誇りに思うことは、依頼により多くの医師やそのご親族の手術をしたことです」と言う。消化器の中でも難しいとされる食道がん手術を経験と手技でこなす。日本外科学会指導医、専門医。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年04月22日 更新)

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