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第12回 心臓病センター榊原病院 創傷ケアセンター 石田敦久部長 予防、治療で切断回避

「早めの予防、治療を」と言う石田部長

 糖尿病、閉塞性動脈硬化症になると手足に 潰瘍 ( かいよう ) ができることがある。皮膚がただれ、重症になると骨がむき出しになる。潰瘍から 壊疽 ( えそ ) に進むと組織が 壊死 ( えし ) し手足を切断することになる。

 「血管の病気であり、感染症の有無と原因を明らかにし治療すれば八割は治癒できる」と石田部長は言う。まず、血流の阻害要因を改善させる。動脈の詰まっている部位をカテーテル治療(風船)で広げたり、バイパス手術をする。静脈瘤は逆流を止める処置をする。感染症は 排膿 ( はいのう ) し抗生物質を投与する。石田部長はアメリカで専門プログラムを研修してきた。「糖尿病を基礎疾患にして心臓病を起こす患者は潰瘍、壊疽を併発しやすい。しかし早めに専門的に予防、治療すれば切断は回避できる」と話す。

 昨年末、創傷センターが開設。これまでに三十四人の患者に治療をしている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年04月29日 更新)

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