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がんの正しい知識を 岡山西大寺病院・小林直哉理事長 治療法や予防 著書で解説

「もっとブラッシュアップできる『がん対策』」

小林直哉理事長

 岡山西大寺病院(岡山市東区金岡東町)の小林直哉理事長が、「もっとブラッシュアップできる『がん対策』 ゲノム医療から予防まで」(現代書林)を出版した。がんが発生する仕組みから、「がんゲノム医療」など治療の最前線、予防に有効な生活習慣まで、図解を交えて分かりやすく解説し、がんについての「正しい知識」を紹介している。

 従来のがん治療では、肺がんや大腸がんといった臓器・組織別に治療や薬を選んできた。これに対し、近年急速に研究が進んでいるゲノム医療では、患者のがん細胞の遺伝子変異を調べ、一人一人に最適の治療薬を探す。「がん細胞が持っている特定の分子(遺伝子やタンパク質)を標的にがん細胞の中に入り込み、がん細胞を破壊したり、増殖を防いだり」する分子標的薬が開発され、オーダーメード(個別化)治療への道が開けてきたという。

 予防では、喫煙や飲酒などの生活習慣や老化、遺伝子の突然変異などが、がん発生と深く関わっていることを指摘し、とりわけ喫煙の有害性を繰り返し強調する。死亡数が多く、検診による早期発見が望まれる肺がんや乳がんなど五つのがんについては、その特徴や検査法、治療法を詳しく紹介した。

 最新の研究話題では、オプジーボをはじめとする免疫チェックポイント阻害薬や、患者自身の免疫細胞を改変してがんと闘う「CAR―T細胞療法」などについて説明している。

 小林理事長は岡山大学医学部から米国に留学して再生医療を学び、帰国後、大腸がん幹細胞の研究に取り組んだ。「がんの多くは生活習慣病なので、食事や運動などの生活改善でリスクは大きく下げられる。がんという病気の基本を学んで、生き生きと生活できる健康寿命を延ばしてほしい」と話している。

 四六判、196ページ、1300円(税別)。全国の主な書店やインターネット通販サイトで購入できる。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年03月17日 更新)

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