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入院患者との面会、テレビ電話で 岡山博愛会病院がコロナ防止策

タブレット端末を活用して面会する家族

 新型コロナウイルスの感染防止策として、入院患者の面会を禁止する医療機関が多い中、岡山博愛会病院(岡山市中区江崎)は、テレビ電話を活用した面会を始めた。患者や家族は久しぶりの再会に笑顔を見せている。

 同病院は感染拡大を受け、3月中旬から入院患者の面会を原則禁止した。長期化する状況に「少しでも様子を見たい」と望む家族の声を受け、導入を決めた。

 タブレット端末とパソコンの計3組を専用にそろえ、9日から運用を開始。院内の無線LANを使い、家族らは1階の個室スペースで画面を通じて患者と対面する。

 10日に見舞いに訪れた女性(80)=同市中区=は、夫(86)と約1カ月ぶりに面会した。女性が手を振りながら「長く電話だけだったので、ありがたいね」などと声を掛けると、夫は笑い、体調や必要な物について話していた。

 また、女性(65)=同市東区=は、母(105)が入院前に入っていた特別養護老人ホームが2月下旬に面会禁止となっていたこともあり、約2カ月ぶりの再会。「元気な顔が見られて良かった。安心した」と涙を見せた。

 中尾一志院長は「感染拡大が長期化し、患者も家族も寂しさや不安を感じている。顔を合わせてコミュニケーションを取ることで元気になってほしい」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年04月14日 更新)

タグ: 感染症

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