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第24回 国立病院機構南岡山医療センター 重心部門 適切な食事介助工夫

 南岡山医療センターでは、重症心身障害者施設「つくし病棟」と、通園施設「つくし園」を設け、重心部門にも力を入れている。

 家庭での養育が困難になった重症心身障害者が入院するつくし病棟は現在、二歳から七十歳の百二十人が入院、過半数が脳性まひ。「そのうち寝たきりで酸素吸入やたんの吸引、人工呼吸器装着など、医療的ケアが必要な超重症児は二十四人」と井上美智子医師(小児科)。「医療的ケアが必要な患者が多く、小児科医と神経科医計八人で治療に当たる」

 食事介助の配慮も重要なポイント。患者は飲み込む力が低下しており、 誤嚥 ( ごえん ) しないよう事前に造影検査を行い、個別に状態などを記した食事カードを作成。スタッフ全体が情報を共有し適切な介助ができるよう工夫している。

 井上医師は「特につくし園ではリハビリスタッフの協力の下、家族に情報を提供し、最適な状態での食事をより続けられるよう支援している。急性疾患を合併した際や、より重度な病態になった場合は各診療科のサポートが受けられる」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年08月12日 更新)

タグ: 脳・神経健康子供

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