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第27回 きのこエスポアール病院 認知症の主な種類と症状

 認知症は記憶力や判断力など脳の機能が低下する病気だが、大まかにはアルツハイマー病、脳血管性、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症(ピック病含む)の4種に分けられる。主な特徴は次の通り。

■アルツハイマー病

 最も多い認知症。エピソード記憶の障害(ついさっき電話があった、ご飯を食べたなどを丸ごと忘れる)、日時や場所が分からなくなる見当障害などがある。財布など物が盗まれた、と家族らを困らせる妄想、徘徊も。

■脳血管性

 脳出血などの後遺症で発症し、脳の損傷部位、程度によって症状が異なる。身体症状(言語障害、 嚥下 ( えんげ ) 障害、片まひ)のほかに、焦燥、意欲や自発性の低下、抑うつ気分、情緒不安定、反応が鈍くなり、会話が遅れるなど。リハビリ、薬物治療で軽快する人もいる。

■レビー小体型認知症

 一見アルツハイマー病に似ているが、「誰かが見ている」などの生々しい幻覚・幻聴が特徴。パーキンソン症状が見られるケースもある。

■前頭側頭葉変性症(ピック病含む)

 働き盛りなど若い人に発症する傾向がある。初期には物忘れはあまり目立たないが、言語症状(意味失語)、同じ行為の繰り返し、自分の行動が抑制できなくなる―など。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年09月09日 更新)

タグ: 脳・神経高齢者

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