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第30回 岡山リハビリテーション病院 脳卒中のリハビリ 光藤美樹リハビリテーション部長 やる気促すこと大事

訓練法を研修する療法士

 脳卒中の後遺症は大別して三つ。運動神経、感覚神経の障害により左右どちらかの手足が自由に動かない片まひ。二つ目は高次脳機能障害。判断できない、覚えられない、物事が始められない、言葉が思い出せないなどの症状がある。三つ目はうつなど心理面。

 この三つに対し理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が入院時カンファレンスで決めた目標に従い訓練を実施する。

 理学療法士は歩くなどの基本動作ができるようにし、作業療法士は食事、衣服の着脱、排便、入浴など、言語聴覚士は発語、会話、食べ物が食べられる摂食・嚥下などの訓練を繰り返す。

 脳の手術を受け、障害を持ってリハビリ病院へ転院してくるので、患者は落ち込み、不安になっている。「訓練は一対一ですから、療法士の人間性、優しさ、励まし、親しみが求められます。うまくコミュニケーションをとって患者のやる気を促すことが大事。訓練すれば必ず機能は改善します」と光藤部長。

 ベッドから起きる、二、三歩歩く、トイレへ行く…。小さな目標を一つずつ達成し喜びが励みになり、行動範囲が広がるようになる。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年10月07日 更新)

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