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第30回 岡山リハビリテーション病院 医療福祉相談室 山崎規子社会福祉士 入院中、退院後もケア

介護保険を説明する医療ソーシャルワーカー

 福祉サイドから患者を支援しようと医療福祉相談室がある。社会福祉士の資格を持つ医療ソーシャルワーカー四人が活躍している。

 例えば脳卒中で右まひの七十代男性のケース。妻と二人暮らしで「自宅で生活したい」と希望。入院時から退院へ向けて支援が始まる。介護保険の説明など介護者である妻と面談を重ねる。理学療法士らと家屋をチェックし、段差の解消、手すり設置、トイレを洋式へ、などの結論を出す。退院に備え在宅介護支援センターと調整。介護食を紹介しベッド、車いすのレンタルのあっせん―と退院に向け多くの仕事をこなす。

 リハビリテーション病院の医療ソーシャルワーカーの大きな役割は退院援助。「障害を持って家庭に帰り、初体験の生活が始まる。ベッドや車いすをどうするか、医療費、介護費の負担、復職の問題など患者さんの生活を考え、家族、職場、行政との橋渡し役になる」

 ベッドのネーム表に主治医、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカーの名前が記入されている。一人の患者に対し、すべての専門職が担当する全担当制をとり、入院中も退院後も継続してケアし患者に好評。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年10月07日 更新)

タグ: 脳・神経健康脳卒中介護高齢者福祉

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