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岡山県が医師確保へ岡山大に寄付講座

協定書に署名する千葉学長(左)と石井知事

 岡山県北部を中心に医師不足が深刻化する中、県が岡山大に寄付をして5月に大学院医歯薬学総合研究科に設けられる「地域医療人材育成講座」について、県と大学は27日、講座設置の協定を締結した。地域医療を担う総合的な診療能力を備えた医師の育成に取り組む。

 講座は、岡山大病院卒後臨床研修センターの片岡仁美講師(37)と、哲西町診療所(新見市)の佐藤勝所長(47)が教授を務める。同診療所を拠点にした研修医らの指導をはじめ、県北の病院の診療支援、医師確保に向けた行政や医療機関のネットワーク構築、女性医師の復職支援などに当たる。

 県庁で行われた締結式では、石井正弘知事と千葉喬三学長が協定書に署名した。

 片岡講師は「地域の病院での経験を礎に医師として成長してもらいたい」。佐藤所長は「人を助けたいという原点、地域医療の魅力を伝えていきたい」と述べた。

 県による寄付講座の開設は初めてで、1月にまとめた県地域医療再生計画に位置づけていた。設置期間は2013年度末までで、総額1億2千万円を寄付。川崎医科大(倉敷市)には救急医療に関する講座開設を目指している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2010年04月28日 更新)

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